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鍼ってどうやって刺しているの?方法の一部を紹介します

    投稿日:2022年9月28日 | 最終更新日:2024年1月16日

    鍼の施術していてたまに言われるのですが、

    「もう鍼打ったの?」「鍼がいっぱい入ってると思ってた」

    などといった感じの言葉を聞くことがあります。
    流石にうつ伏せなどの見えない状態から鍼を打っていると
    何が起きているのか正直わかりませんよね・・・

    そんなわけで今回は、いつも打っている鍼の方法を中心に
    色々お話していけたらと思います!

    鍼の打ち方の一部紹介

    色々な打ち方がありますが、
    その中でも頻度が確実に多いものから順にお話していこうと思います。

    置鍼(ちしん)

    恐らく一般の方が一番鍼のイメージとして強いのではないかと思う方法でしょう。

    置鍼は鍼を身体に刺した後、しばらくの間そのまま置いておくというものになります。

    時間は大体10~15分くらいでしょうか?
    つまり上記の通り鍼が置いたままの状態を指します。

    そして刺しっぱなしにすることで、徐々に筋肉だったりを緩めるわけですが
    そのまま置いておくだけでなく、

    場合によっては後述する雀啄術や回旋術のように刺激を与えてみたり、
    あるいは灸頭鍼や電気鍼のように外部から刺激を与えたりしたりもします。

    単刺(たんし)

    冒頭で述べた「鍼がいっぱい入ってると思ってた」という打ち方です

    なぜなら単刺は一番シンプルで、鍼を刺したらすぐに抜くだけだからです。

    とてもシンプルではありますが、鍼の基本中の基本となりますので
    これが出来ないと鍼師の一歩がおそらく踏み出せないでしょう。

    学校でも最初にこれを恐らく学ぶはずで、
    最初は肌の感触に近づけたシリコンを使って練習することになります。

    単刺はシンプルではありますが、入れる深さや角度も気にして打つこともありますし
    更に気を使う人は、患者様の呼吸に合わせて施術してる方もいるかもしれません。

    雀啄術(じゃくたくじゅつ)

    鍼の刺激をより強くするための方法の一つとなっています。

    手順としましては、まず鍼を刺します。

    その後は鍼が抜けないところの範囲でピストン運動のように動かしていきます
    ちなみにその際に起きる可能性があるものと言えば、
    鍼特有の「ひびき」というものがあります。

    実際受けてもらわないとわからないかもですが
    例えるなら、「電気が走った」という表現が近いでしょうか?

    漫画「北斗の拳」が分かる人ならば、
    経絡秘孔を突いたときに描写される横線のようなやつがわかりやすいかも?
    (アニメ版だと「ピィーン」と音が鳴るアレ)

    ただ、この「ひびき」は好みが分かれるものでもあったりしますが
    害があるものではございませんのでご安心を。


    むしろ人によってはこれがないと鍼を受けた気にならないというケースもある位。

    接触鍼(せっしょくしん)

    当院でも特に経絡治療で使う方法となります。

    基本的に鍼先を表面に当てるだけとなりますので、刺激はほとんどありませんが
    場合によっては少し皮膚程度に刺激を強くすることもあったりします。

    そもそも、「鍼で刺さないのに効果があるのか?」と思う方もいるかもしれませんが
    例えば赤ちゃんに至ってはなでるだけでも
    刺激として成り立つのもありますので実感はしにくいと思いますが、
    鍼を接触させただけでも意外と意味はあったりするんですよ!

    ちなみに鍼の中でもトゲローラーの形をしたものなどもあり
    それもこの接触の類に分類します。

    散鍼(さんしん)

    散鍼は基本的に刺さないやり方となります。

    一言で言うと「鍼をツンツンする」という方法になるからです。

    鍼を短く持って行うわけですが、その長さによっては刺激量が多少前後します。

    散鍼はねんざやだぼくといったような、
    マッサージなどで対応することが難しい内容でも出番があったりするので
    シンプルながら侮れないと思います。

    尚、同じような刺激を求めるならば
    つまようじでやってみてもいいかもしれませんが
    その場合はしっかり衛生面に注意していきましょう。

    回旋術(かいせんじゅつ)

    上記でお話した雀啄術と意味合いは同じで、
    より鍼の刺激を与える方法の一つとなりますが、刺激の方法が違ってきます。

    まずは鍼を入れるところまでは同じですが、
    回旋術はここから名前のごとく、回旋を加えて刺激をします。

    余談ですが、抜くときは回線を加えたときと逆に回すことになります。

    イメージとしてはネジをドライバーで回すときの感じを
    想像してもらうとわかるかもしれません。

    灸頭鍼(きゅうとうしん)

    灸頭鍼とはお灸と鍼のコラボレーションになります。

    手順としては次の通りになります。

    1. まず灸頭鍼をしたい場所に長めの鍼で置鍼をします
    2. 次に鍼の頭の部分である竜頭(りゅうず)にお灸を乗せます
    3. 2で乗せたお灸に点火します
    4. 途中で熱くなったら取ることもあります

    大体はこんな感じになりますが、これが何がいいかと言いますと、

    お灸の熱が置鍼した鍼先まで伝わりますので
    その結果、奥深くまで熱が届くので温かいいい刺激があるというわけですね!


    後述する電気鍼同様に、刺激のレベルとしては高い方となりますので
    かなり頑固なコリなどに使ったりもしますね!

    因みに従来の場合ですとお灸である艾(もぐさ)を形どって乗せていたわけですが
    最近だとお手軽に乗せるだけで出来るものも企業努力によりあったりします。

    電気鍼(でんきばり)

    当院では使っていませんが、一応説明だけしておこうと思います。
    電気鍼の手順としては大体以下の感じになります。

    1. まずは置鍼します
    2. 電気鍼用の低周波治療器を用意します
    3. 次に鍼の頭の部分である竜頭(りゅうず)に2の端子を繋げます
    4. 用意が出来たら電気を鍼に流していきます

    大雑把な手順は説明しましたが、名前だけで想像出来た人もいるかもですね!
    刺激レベルは言うまでもなくトップクラスで
    刺激した筋肉がビクンビクンとすることだって普通レベルです。

    因みにこの電気鍼を顔に行っているところもあったりします。
    余談ですが、この電気鍼を使ってどんどん同じところを刺激しながら強くしていくと
    麻酔と同じような効果が得られるという事も言われています。
    因みに鍼灸在学中に授業でまさにこの電気鍼の麻酔効果のものを受けたことがありますが
    終わった後かなり眠かった記憶が残っていますね・・

    鍼の打ち方で今は禁じ手となっているものがある?

    鍼の打ち方の紹介ついでに、昔使われていた打ち方も紹介しようと思います。
    打ち方の名前は「埋没鍼(まいぼつしん)」と言います。
    埋没鍼がどういう打ち方かと言いますと、

    1. まず鍼を単刺刺します
    2. 刺した鍼を体内で折ります
    3. 結果、折れた鍼が体内に残ったままとなります

    という具合に体内に鍼を文字通り埋め込んだままにすることで
    効果を出すと言われるものでしたが、1976年以降は禁止されています。

    つまり、一定年齢以上の方の中には
    もしかしたらこの埋没鍼をされた方がいる可能性はあるという事ですね!

    鍼1本でも色々な打ち方があります

    鍼を受ける時は大体うつ伏せであることが多いのもあるのと
    たとえ見えてもよほどでない限り見ようとすることがないために
    鍼の打ち方を気にする人はもしかしたらわからないままな人も多いかもしれませんので
    今回はちょっとその一部+αを紹介してみました。

    知ったからといってどうこうはならないかもしれませんが、
    なるほどと少しでも思うだけでも違ってくるかなとは思います。
    そして鍼1本で色々な打ち方があると頭の片隅にでも置いてもらえるのなら幸いですね!

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